いわしー研究会 棋力向上ブログ

アマ有段者達が棋力向上を目的として活動します。実況者2人、イラスト担当、ブログ担当の計4人で構成されています。

いわしーの実況動画 感想戦 その2 (いわしー)

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将棋ウォーズ対局 10分切れ負け
先手:いわしー
後手:二段

 

 

【第1図は△6四歩まで】

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◇戦型
相筋違い角となりました。

先手は向かい飛車とし、後手は居飛車で対抗しました。先手は美濃に囲い、左銀を前進させ、後手の角を圧迫する方針だと思います。
第1図は△6四歩とこちらも銀を繰り出す狙いでしょうか。

ここで先手にチャンスがありました。


【第1図以下の指し手】
▲8五歩△同歩▲7七銀(第2図)

 

【第2図は▲7七銀まで】

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◇序盤の狙い筋
▲5六角の筋を生かして8筋を狙います。

まずは▲8五歩と突き捨てます。

この手に△同角なら、▲8三歩△9二飛▲7七桂で成功です。角が逃げれば、▲8四飛で次に▲8二歩成を見て大成功となります。

よって△同歩ですが▲7七銀で角をどかして▲8五飛を指すことが出来ます。
(評価値:+1060)

 

【第3図は△8四飛まで】

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◇長考の局面

中盤の局面です。
▲7五歩と桂頭を狙う手に対して△8四飛と浮いた局面です。この局面で長考されていたので取り上げてみました。
心理的に▲7四歩といきたいですが、そうすると後手も駒が捌けそうな雰囲気があります。
冷静に見てみると、後手から次に厳しい狙いが見えません。玉も堅く、先手良しです。

手を渡すのも一局ですが、局面をリードしていきましょう。

 

【第3図以下の指し手】
▲8六歩△同歩▲7四歩(第4図)
△同銀▲8五歩(第5図)

 

 

【第4図は▲7四歩まで】

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【第5図は▲8五歩まで】

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◇歩の手筋
まずは▲8六歩と歩を合わせます。以下△同歩に▲7四歩(第4図)とします。この手に対して△8七歩成には▲7三歩成、△6五桂には▲同桂△同歩▲7五銀で先手優勢です。
よって△同銀としますが、▲8五歩(第5図)が”焦点の歩”となり、効果抜群でした。


前提に、飛車を下がると7四の銀が取られてしまいます。

①△9四飛と横に逃げる手には▲9六歩が間に合います。

②△同銀▲8五桂△同飛は▲7四角から飛車を抑え込めます。

③同桂が最善ですが、▲8六飛としてこれ以上後手から攻めることが出来ません。

よって先手有利な局面といえるでしょう。
(評価値:+700)