いわしー研究会 棋力向上ブログ

アマ有段者達が棋力向上を目的として活動します。実況者2人、イラスト担当、ブログ担当の計4人で構成されています。

【今日の雁木】第2局

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世の中の棋譜から雁木に関する将棋(主に序盤)を簡単に紹介していきます!!

 

第43期棋王戦挑戦者決定トーナメント

於:2017.8.23
先手:佐藤康光九段
後手:増田康宏四段 (当時)

 

◇戦型
ツノ銀雁木vs矢倉穴熊

 

【テーマ図は△6五歩まで】

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先手は角道を止めた矢倉へ。先手からの飛車先交換は△3三角と受けておきます。先手は7九~4六と角を活用し(▲2四歩からの角交換も一局)、囲いは金矢倉から矢倉穴熊へと組み替えました。対して後手は、右銀を3段目へ上がらず(ツノ銀の形)、△4二角と引いて先手の穴熊の端を睨んでいますね。
テーマ図は△6五歩と仕掛けた局面(テーマ図)で、▲同歩は両取りの桂が発動するため、先手はこの歩を取れません。ただ角道が先手玉へ直通していないため、ここからの攻めを繋ぐのが争点となりそうです。

 

 

【参考図は▲8五銀まで】

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◇敢えて取らず
▲8五銀(参考図)で、後手は銀を取れば駒得となります。しかし、銀を取ると先手に▲1一角成と香を取られてしまう(それでも後手の駒得)ので、先手の攻めの土台となる3五歩を取ることを優先しました。

 

 

今回はツノ銀雁木に対して、矢倉穴熊で対抗する形を見ていきました。
次はどんな雁木が見られるでしょうか^^