いわしー研究会 棋力向上ブログ

アマ有段者達が棋力向上を目的として活動します。実況者2人、イラスト担当、ブログ担当の計4人で構成されています。

【今日の雁木】第14局

f:id:sal0112:20180626211204j:plain

 世の中の棋譜から雁木に関する将棋(主に序盤)を簡単に紹介していきます!!

 

 

第48期新人王戦トーナメント
於:2017.9.2
先手:斎藤慎太郎七段
後手:増田康宏四段

 

◇戦型
矢倉3七銀vsツノ銀雁木

 

【第1図は△6四歩まで】

f:id:sal0112:20180716083309j:plain

 

【初手からの指し手】

▲3五歩△同 歩▲同 角△6三銀▲3六銀△6五歩

▲同 歩△同 桂▲6六銀△8六歩▲同 歩△同 角

▲8七歩△6四角(テーマ図)


【テーマ図は△4四角まで】

f:id:sal0112:20180716083327j:plain

 

 

後手の増田四段が雁木へ、先手の斎藤七段は矢倉模様の駒組みから▲3七銀と攻める方針です。

後手の△6四歩とツノ銀雁木を作る手に対し、先手は▲3五歩から歩を突っかけた。自身の前例局から玉の位置を変えて(▲7九玉→▲6九玉)一手前に仕掛けたことになります。

先手は角銀を好形に配置しました。対して後手は△6五歩から仕掛け、桂を跳ねて、角で飛車先の歩を交換します。

そして▲8七歩に△6四角(テーマ図)とした局面では、先手の飛車に当たりをどう対応するかが焦点となります。

テーマ図より▲4六角と交換を視野に入れた受け方もあるようですが、本局は▲5五歩と角道を遮断する手を選ばれました。

以下は先手の猛攻を耐える後手という展開となりました。

 

※2017年9月 斎藤―稲葉戦

 

 

本家の増田六段の雁木は駒組みからしっかり理解できるようになりたいです。

次はどんな雁木が見られるでしょうか^^