いわしー研究会 棋力向上ブログ

アマ有段者達が棋力向上を目的として活動します。実況者2人、イラスト担当、ブログ担当の計4人で構成されています。

第39回日本シリーズJTプロ公式戦 渡辺棋王ー稲葉八段

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本日は、第39回日本シリーズJTプロ公式戦  渡辺棋王ー稲葉八段を観戦していきます!

 

最強AKIRA対決となりました。笑

タイトルホルダーと、A級棋士上位者の好カードですね。

 

このJT杯は何度か現地に観戦しに行ったことがあり、対局終了後、勝者がお見送りしてくださる公開対局イベントでした。

後は封じ手タイムがあり、当たると抽選で景品がもらえたりしますね。

 

◇対局情報

持ち時間10分、考慮時間5回、秒読み30秒です。

先後は振り駒の結果、稲葉八段が先手となりました。

 

◇戦型

予想は雁木模様の将棋でしたが、どうなったでしょうか。

出だしは後手の極限早繰り銀?となりました。本出てますね。

対して先手は飛車先の歩を交換してから雁木に組みます。本の中にも対策として載っていました。

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と思ったら棒銀となりました。笑

居飛車力戦系の将棋と分類しておきましょう。

 

封じ手

32手目で封じ手となりました。

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当たっても景品はもらえませんが、勝手にやってみることにしました。

 

無難に▲4六歩と予想してみます。角交換になりそうなので、損にならない手ということで。(ふぁんた)

桂を跳ねたい(アーシビ)

手が広いみたいなので、現地ではその他が無難でしょうか!?

 

 

 

 

封じ手結果

▲4五桂

 

※将棋連盟Liveより引用

阿久津八段は「封じ手の候補は☗4六歩、☗4五桂、☗5六歩、☗5八金、☗4四角、☗1五歩と多いです。棋風や好みが出るところです」と話した。

 

だいたいどの手も正解!笑

桂跳ねは攻勢に出る手ですね。研究されているのか、それとも当たり前なのか・・・。

アーシビはさりげなく正解していました。

 

 

◇中終盤

ここまで先手は両桂を跳ね、1筋の端歩も詰め、さらには▲4五桂を安定させています。かなり調子が良さそうに見えますが、後手から反撃がありました。

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上図から7筋を突き捨て、桂をちぎり、桂頭に歩を叩きいて銀を動かし、先ほど交換した桂を打ちます。(下図)

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この駒交換が行われても、駒の損得はほとんどない(先手が歩得はしている)のですが、ここからずっと後手の攻撃が続きます。つまり手番を握っていたことになります。

渡辺流の細い攻めが炸裂しました。

 

進んで88手目△6一金(下図)

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金銀合わせて6枚を持った後手陣は、自陣に駒を集めて龍を召し捕ります。

この鉄壁具合、とても良いですね!!

7七の馬も自陣に効いているため、よりしっかりしています。

この後清算して、駒の損得は後手の金得という状態で先手が手番を持ちますが、渡辺棋王の手堅い指し回しが見られました。

 

 

◇対局結果

124手目△7六金が指されて、先手の稲葉八段が投了されました。渡辺棋王の勝ちです。

攻め好きの方は、気分が上がるような棋譜です。もちろん稲葉八段の粘りがあったからこそ、色々な攻め筋が見られました。

 

次戦は前回覇者の山崎八段と対局されます。

 

今年も現地行って観戦したいなー。

 

 

 

 

 

 

◇イラスト作者(アーシビ)より

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