いわしー研究会 棋力向上ブログ

アマ有段者達が棋力向上を目的として活動します。実況者2人、イラスト担当、ブログ担当の計4人で構成されています。

第59期王位戦第2局 豊島棋聖ー菅井王位 2日目

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第59期王位戦第2局 豊島棋聖ー菅井王位 1日目 - いわしー研究会 棋力向上ブログ

 

 

封じ手結果

52手目△4七歩成

 

ということで予想が当たりまして、一直線の変化となり、下図になりました。

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この局面の形勢判断をしてみると・・・

 

①玉の堅さ

銀冠穴熊vs片銀冠・・・先手の方が堅いでしょう。

②駒の損得

▲金銀△飛・・・先手が駒得です。

③駒の働き

先手は成銀の位置がまあまあ良い、角が働いていない。後手は馬が出来ている、飛車を手持ちにしているということが挙げられます。また後手陣にいる飛車は現状攻めには使えませんが、下段で受けの働きをしています。

・・・やや後手に軍配あり。

④手番

後手が手番を持っています。

 

参考記事

4つの基準を学び「形勢判断」できるようになろう!【山口女流1級が教える棋譜並べ】|将棋コラム|日本将棋連盟

 

ということで、自分は先手を持ちたいなと思います。やはり穴熊の堅さや攻めが分かりやすいなと思ってしまいます。

 

◇意見が割れる?

65手目▲4四歩

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この局面での棋譜コメントを見てみるとどったを持ちたいか、多少分かれるようです。

※将棋連盟Live引用

控室に里見香奈女流四冠が来訪。形勢に関する問いには「振り飛車(後手)を持ちたい」と回答している。

控室では藤原七段がいずれも「居飛車が(先手)指せそう」と言われている。

 

次の△4二龍で駒損を戻すことが出来ると、龍と馬がある後手が良くなりそうです。しかし受け潰すのも簡単でないので、結論が出しにくいのでしょうか。

 

◇と金

74手目△4七飛

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寄せ合いが始まりそうです。この局面をどう見ますか??

駒の損得はほとんどなし、ここからは囲いの剥がしあいです。そして埋め合いですね。

 

 

少し局面が進んで、昼食休憩の段階で消費時間は▲豊島棋聖4時間48分、△菅井王位5時間53分です。

午後からの寄せ合いも楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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※以下追記

105手▲7一銀とし、後手の菅井王位が投了しました。先手の豊島棋聖の勝ちとなり、七番勝負を1勝1敗としました。

 

銀冠穴熊に対して傷がつかなかったことから、穴熊の勝ちパターンが決まったという感じでした。

個人的には、先手が優勢になってからの指し回しが勉強になりました。92手目△6一同銀とした後角を働かせるのかなと思いきや、▲4四歩とされて、少しでも自陣に傷をつけない方針を貫かれていました。豊島流の負けない将棋でした!

 

 

 

 

 

◇イラスト作者(アーシビ)より

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