棋聖戦第5局 羽生棋聖ー豊島八段 終局(ふぁんた)
前回の記事はこちら↓↓
http://sal0112.hatenablog.com/entry/2018/07/17/173617
第89期ヒューリック杯棋聖戦、第5局、終局しました。
豊島八段が108手目△9七香とし、先手の羽生棋聖が投了し、豊島八段の勝ちとなりました。
そして、最終結果は五番勝負を3勝2敗とし
挑戦者の豊島八段は初のタイトル″棋聖″を獲得しました!
◇勝敗を振り返ると・・・
第1局 豊島
第2局 羽生
第3局 豊島
第4局 羽生
第5局 豊島
羽生竜王は棋聖戦で、1勝2敗とした状態から防衛を4度もされていました。そのジンクスで言えば防衛!?と言われていましたが、そうはならなかったようです。
◇戦型を振り返ると・・・
第1局 角換わり腰掛け銀
第2局 ツノ銀雁木ー右四間飛車
第3局 袖飛車
第4局 角換わり腰掛け銀
第5局 角換わり腰掛け銀
角換わりの将棋が3局指されて、その成績は豊島棋聖が2勝1敗としています。
タイトルを獲得した要因の一つとして、角換わりを制した事が挙げられると思います。
参考に、現在のタイトルホルダーを見てみましょう。
羽生竜王
佐藤名人
高見叡王
豊島棋聖
菅井王位
中村王座
渡辺棋王
久保王将
8人の保持者が存在しています!
漫画のようですね笑
ここに、藤井七段を筆頭とした若手がさらに絡んできて、ここからの数年の戦国時代が楽しみです!
◇まとめ
豊島八段、タイトル獲得おめでとうございます!!
棋聖戦第5局 羽生棋聖ー豊島八段 午後(ふぁんた)
前回の記事はこちら↓↓
http://sal0112.hatenablog.com/entry/2018/07/17/121546
午後に入っていきなり激しい変化の局面を迎えました。
※将棋連盟モバイルより
羽生棋聖が55手目▲5五銀と指されました。
現局面を見ると、金銀両取りとなっています。駒損を避けるために△同銀左と取ると、▲7四角があり、この手が王手となり先手を取っています。そこで取った銀を埋めてどうかという感じでしょうか。
恐らくこの局面から形勢が動き始めると思うので、コメントを追っていきましょう!
◇形勢の動き
・62手目△8七歩
※将棋連盟モバイルより
突き捨てから垂らし。手筋の連続だ。
☖5五銀打でも不満はなさそうでしたが、本譜はさらによさを求めた印象です」(島九段)
このあたり、AbemaTV解説陣(青嶋五段、藤森五段)は後手6対4で良いと話されていました。佐藤天彦名人はやや後手優勢と表現していました。
・70手目△8八銀
※将棋連盟モバイルより
後手が押し気味だが明快な結論は出ていない。
ここでアーシビに形勢を尋ねると、−1000点くらいで豊島八段優勢と予想、と返答がありました!
・83手目▲6八角
後手が寄せの形を作ろうとしていますが、先手の羽生棋聖も粘ります。千日手の順も見えますが、それは後手に打開の手順があるので大丈夫とのこと。
現在(17:30)90手目まで進み、まだ結論をつけるには難しい局面のようです。
さて、本局はどちらが勝利するのでしょうか!?
これからが楽しみです!!
棋聖戦第5局 羽生棋聖ー豊島八段 午前(ふぁんた)
本日は第89期ヒューリック杯棋聖戦、第5局です。羽生棋聖に挑戦する豊島八段、現在2勝2敗。
羽生棋聖はこの対局に勝てば、タイトル獲得通算100期となり、豊島八段が勝てば念願の初タイトルとなります。
第5局のため先後は振り駒となり、羽生棋聖が先手番となりました。
◇戦型
角換わり
お互いの合意で角換わり腰掛け銀、新型となりました。
33手目まで、第1局・第4局の手順で進みます。後手豊島八段が34手目を△6二金とし、第1局の方へ分岐しました。(ちなみに第4局は、一旦△5二金としてから、△6二金と戻る手損の指し方をされていました。)
大きく前例から外れたのは、先手の羽生棋聖が指された45手目▲4七角です!
※将棋連盟モバイルより
コメントにも、羽生棋聖の新工夫と書かれていています。一番の狙いは、後手の7筋の桂頭を攻めることのようです。
ただ、角を動かすと、△4八飛成も入ってしまうので中々指せない手のように思いました。
この後は後手が桂頭攻めに備えて△6三金とし、▲7五歩と開戦されました。
昼からは4七の角をどう働かせていくかがポイントになると思われます!
形勢は分かりません!笑
午後も楽しみです。
【今日の雁木】第13局
世の中の棋譜から雁木に関する将棋(主に序盤)を簡単に紹介していきます!!
第67期王将戦二次予選
於:2017.9.11
先手:深浦康市九段
後手:阿久津主税八段
◇戦型
ツノ銀雁木vs矢倉(三手角模様)
【第1図は△4二金まで】
【初手からの指し手】
▲4五桂△2二銀▲3五歩△4四歩▲3四歩△4五歩
▲同 銀(テーマ図)
【テーマ図は△4四角まで】
先手の深浦九段が雁木を見せ、後手の阿久津八段は自身の前局と同じ対策(前局は先手番)を採りました。
違ったのは、後手が△8四角or△7三角と上がる前に、△4二金と金を寄せたことであります。
それに反応して先手は▲4五桂と単騎で早い攻めを見せました。
後手は△銀を引いて▲3五歩に△4四歩と桂馬を歩で取りにいきます。テーマ図は▲4五銀とした局面で、先手が桂馬を損しましたが、後手の駒の働きがまだ良くなく、かつ歩切れであるという点からバランスを保っているように思われます。
ただここからゆっくりとした展開になると後手の駒得が生きるので、この後は先手の攻め、後手の受けという構図が予測されます。
※類型
1999年9月 塚田―木村一戦
2017年8月 深浦―増田戦
2017年9月 阿久津―森内戦
第12局と合わせてみていただけたらなと思います!
次はどんな雁木が見られるでしょうか^^
【今日の雁木】第12局
世の中の棋譜から雁木に関する将棋(主に序盤)を簡単に紹介していきます!!
第67期王将戦二次予選
於:2017.9.6
先手:阿久津主税八段
後手:森内俊之九段
◇戦型
矢倉三手角vsツノ銀雁木
【第1図は▲2九飛まで】
【第1図からの指し手】
△9二香▲2七飛△2二玉▲2八飛△3一玉
▲2九飛△9五歩▲同 歩△9一飛▲4五歩
△6五桂(テーマ図)
【テーマ図は△6五桂まで】
後手の森内九段が雁木へ、先手の阿久津八段は▲4六歩から腰掛け銀として使っていく構想を見せました。
後手は早い段階でツノ銀雁木とし、それに対して先手は▲5九角~▲2六角と、三手角と呼ばれる形を作りました。
後手は腰掛け銀とし、金を寄せ相手からの仕掛けに備えます。お互い手待ちが続きますが、手待ちと思われた△9二香を生かして後手が△9五歩と仕掛けます。
△9一飛と飛車も回り端に集中させますが、先手は▲4五歩から仕掛けました。以下△6五桂(テーマ図)と跳ねて開戦となりました。
この後は先手は4筋を突破できるか、後手は堅陣を生かして細い攻めを繋げれるかが焦点となりそう。
手待ち将棋は難しいですが、仕掛けが成立するかどうか勉強になりました。
次はどんな雁木が見られるでしょうか^^
今週の棋譜並べ 2018.7第2週 (ふぁんた)
◇7月8日
2018.7.4対局、菅井−豊島戦。後手をもって5回並べた。先手中飛車に二枚銀で対抗。菅井王位の飛車使いが参考になりました。 pic.twitter.com/PLDwPRetst
— mountain8 (@digda7) July 8, 2018
◇7月9日
2018.7.4対局、藤井聡−古森戦。先手をもって5回並べた。将棋世界で取り上げられていたので復習を込めて。 pic.twitter.com/Cfl02Cj4co
— mountain8 (@digda7) July 9, 2018
◇7月10日
同じ永瀬七段のお墨付き棋譜です。阪田流への対策はこの手順をベースにしようと思いました。
2018.3.22対局、藤井聡−糸谷戦。先手をもって並べた。対阪田流向かい飛車。有名な▲6五角の将棋。 pic.twitter.com/0U88lQykqb
— mountain8 (@digda7) July 10, 2018
◇7月11日
先週並べました。雁木と早繰り銀の構想は、プロ棋戦でのテーマなのかもしれません!
復習。2018.7.6対局、斎藤−藤井聡戦。今回は後手をもって並べた。雁木と右四間の争い。
— mountain8 (@digda7) July 11, 2018
◇7月12日
こちらも以前の復習でした。右桂からの反撃の狼煙。
復習。2018.5.7対局、屋敷−藤井聡戦。後手をもって並べた。角換わりの腰掛け銀対早繰り銀でした。プロ間では最有力の△6二金型。 pic.twitter.com/VCGtryh2tm
— mountain8 (@digda7) July 12, 2018
◇7月13日
対振り飛車の新構想です。大橋四段が連投しているので、今後も注目です!
2018.7.12対局、大橋−渡辺正戦。先手をもって並べた。三間飛車に対してelmo囲いの右四間飛車。 pic.twitter.com/ASJSnqQrNU
— mountain8 (@digda7) July 14, 2018
◇7月14日
古森四段の振り飛車の形は結構好きで、振り飛車指すなら真似したいなと思いました。
2018.4.18対局、大橋−古森戦。先手をもって並べた。これは角道オープン四間飛車から△3三桂型向かい飛車へ。居飛車側はここでもelmo囲い。 pic.twitter.com/igUCp97qO0— mountain8 (@digda7) July 14, 2018