いわしー研究会 棋力向上ブログ

アマ有段者達が棋力向上を目的として活動します。実況者2人、イラスト担当、ブログ担当の計4人で構成されています。

第31期竜王戦決勝トーナメント 久保王将ー増田六段 (終局)

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前回の記事はこちら↓↓

①第31期竜王戦決勝トーナメント 久保王将ー増田六段 (戦型)

http://sal0112.hatenablog.com/entry/2018/07/19/132853

②第31期竜王戦決勝トーナメント 久保王将ー増田六段 (中盤)

http://sal0112.hatenablog.com/entry/2018/07/19/183423

 

 

第31期竜王戦決勝トーナメント、終局しました。

85手目▲6三歩としたところで、後手の増田六段の投了となり、先手の久保王将の勝ちとなりました。

 

久保王将が捌きのアーティストを見せつけ、増田六段を寄せ付けない感じでした。

(自分は)石田流は上手く捌けなくて得意戦法に出来なかったのですが、これを見ると指したいなと思わせる一局です。

 

◇印象に残った手

 

【第1図は▲6六飛まで】

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後手から先行し、先手の▲4六銀に対して△4四飛としました。もし、(▲同角△同角と)飛角交換になった場合、王手で入るため手番を握り、さらに次の▲7四歩を狙いにするようです。6六の角が好ポジションであるのが主張で、こういう展開もあったと思います。このような大駒を捌く指し回しが勉強になりますね。

 

 

【第2図は▲8五桂まで】

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これで捌けています!

①桂が跳ねたことで、馬取りになっている

②飛車先が軽くなった

③角を手持ちにしている→後手の馬が動けば▲6六角の王手飛車がある

 

先手の陣形は上部には強いですが、飛車を使った横からの攻めに弱いので、このように飛車を責めることが先手の方針のようです。

 

 

【第3図は△6二金まで】

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ここからの寄せの手順がカッコよかったです!

10秒考えてみてください!!

 

 

 

 

久保王将の指し手は・・・

第3図以下、▲3四角△同金▲2三香としました!

大駒を切って、取った駒で相手玉を寄せるのはとても気持ちいいですね。

この後は陣形差からゆっくり確実な攻めを見せて、勝ちとなりました。

 

 

◇今後の展望

久保王将はこの対局に勝ち、竜王戦ベスト4を決めました。

次は1組優勝の広瀬八段と対局されます。

若手強豪の増田六段の挑戦も見てみたかったですが、終わってみるとA級棋士が5人残るという結果となりました。

 

また、本日は豊島棋聖―深浦九段の対局がありますね!

引き続き観戦していきたいなと思います!!

 

 

 

 

◇イラスト作者(アーシビ)より

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